池田学 マディソン滞在制作日記


by mag-ikeda

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池田学 / IKEDA Manabu

画家。1973年佐賀県多久市生まれ。1998年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。
2000年同大学院修士課程を修了。 2011年から1年間、文化庁の芸術家海外研修制度でカナダのバンクーバーに滞在。
2013年6 月末より、アメリカ・ウィスコンシン州マディソンにて滞在制作を開始。

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第65便 「視点の違い」

今日は謝罪について。

怪我をしたことへの捉え方で、ここでも大きく文化の違いを感じる事がありました。


我々日本人の常識ではこういう大事な時期に怪我をした場合、しかも仕事ではなくレジャーなら尚更、みなさんに大変なご迷惑をおかけしました、自分の認識が甘かったですと謝るのが当然であり、恥ずかしくて顔向けできないという気持ちになります。
いろいろな人に「すみません」と謝り、ご心配をおかけしたこと、締め切りを延ばさざるを得なくなったこと、みなさんの期待を裏切ったことなど、相手の気持ちをまず考え頭を下げるのが普通です。
個人差があるかもしれませんが僕の場合は小さい頃から、「言い訳をしないで潔く謝ること」が美徳として教えられてきました。


しかしこちらでは基本的な捉え方がまったく違うというか、原因や時期はどうであれ、怪我はいつ起こるかわからないのだから仕方がないじゃないかという認識なのです。
勿論日本的な考え方が全く理解されないわけではありません。
しかし館長さんはじめお医者さんやカレン、美術館のドーセンや見学者の人々など、ほぼ全ての人が怪我をした事には同情はするものの、みんなに迷惑をかけたと反省するという点には「なんで?」の一言。
怪我や事故は気をつけてたって起きる時は起きるんだから、それは誰の責任でもないし、それを言い出したら何もできないよとこれまで何人の人に言われたか。
スタジオ公開時には今では必ずドーセンの人が「右手をスキーで怪我しているので彼は今は左で描いています…」といった話をするので、それが見学者の大きな関心の一つになっているというか、むしろそういうドラマをことさら強調するというか…。
日本の関係者とこちらでは置かれている立場の重みが違うのでその反応も当然異なると言われればそれまでですが、地元のテレビ局からも怪我からのリカバリーについて聞きたいという取材があった時にはさすがにびっくりしました。


でもそう言われてみれば日本にいた頃、よく外国人タレントやスポーツ選手が怪我をしたりトラブルを起こした時に謝るどころか平然としている映像を見るにつけ憤慨している自分がいたものです。
みんなに迷惑かけたんだからまずは謝れよとその時は思っていたのですが、こういう考え方がベースにあったのかもしれません。


僕はどちらの考え方にも長所と短所があると思うので、どっちが良い悪いなどとは思いませんが、
全体との協調性に重点が置かれているのか、個人に焦点が当てられているのかの違いではないかと思います。
ただ自分自身のことで言えば、ただ闇雲に謝るのではなく、反省するべき点とそうでない点を明確にして胸をはっていることが自分を少し成長させる為には必要だなと今回のことからまた一つ学んだような気がします。

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by mag-ikeda | 2016-09-27 21:33