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池田学 マディソン滞在制作日記


by mag-ikeda

池田学 / IKEDA Manabu

画家。1973年佐賀県多久市生まれ。1998年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。
2000年同大学院修士課程を修了。 2011年から1年間、文化庁の芸術家海外研修制度でカナダのバンクーバーに滞在。
2013年6 月末より、アメリカ・ウィスコンシン州マディソンにて滞在制作を開始。

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第5便「忍耐」

もうかれこれ2週間以上、ホテル住まいが続いてます。

というのも全然物件が決まらないからなのです。
というよりも物件そのものが今は少ない。
こちらでは学校の新学期は9月です。入学やら卒業やらで学生の出入りが激しいのは8月中旬。
7月上旬の今はまだ学生が動かないので空きがないのです。


そんな事も知らずに始まったマディソン生活。
最初は館長さんが用意してくれたホテルに小躍りし、芸能人のようなホテル暮らしをしながら部屋でも探すか。という感じだったのですが、
それも最初の数日だけ。
毎日の外食と、効きすぎたクーラー、物件情報とにらめっこの毎日で精神的にも肉体的にも疲れてきました。
そしてなにより宙ぶらりんの状態でいることへの不安感で気持ちばかりが焦ってしまうのです。


携帯を買おうにも、物件がないので買えず。
電車がなく、バスで物件を見に行くには限界があります。そこでまずは車を...とも思いましたがこれも上記の理由で叶わず。
仕方なく、忙しい館長さんの空いた時間に車でいくつか連れて行ってもらいますが、この時期空いている物件は汚かったり高かったり、そしてとても遠かったり。
なかなか条件に合うものはありません。
物件自体が少ないので見つからない日は1日オフ。
こんな状態で観光する気にはなれません。


午前中は自分達でネットで探して内見の予約をし、午後は館長さんの車で現場に向かう毎日。
内見の電話を入れても「じゃあ2日後ね。」と言われる事も多く、またオフか!と二人で顔を見合わせる事もしばしば。
まさかこんなにホテル暮らしが続くとは予想していなかったので、数枚の着替え以外には本も画材もなく。
もうあるもので決めてしまうか!と何度も思う気持ちをぐっとこらえます。
2年間のバンクーバーでは2度引っ越しましたが、いずれも短期住まいのつもりだったので家具は全て借り物、無駄なものがない反面自分の気に入ったものもなく、どこか他人行儀な感じでした。
1日の大半をその中で過ごしていながら、いつまでたっても自分の家という愛着がわかず、結果最後まで仮住まいという印象を拭いきれなかった後悔から、今回は心地いい家にしよう!と決めたのです。


自分達に出来るのは出会いを信じて、とにかく黙々と探し続けるのみなのです。

第5便「忍耐」_b0290617_21292874.jpg

by mag-ikeda | 2013-09-07 21:29